ユーザーとしてECサイトを利用したことがある方は沢山いらっしゃると思います。
では、「うちの会社もそろそろオンラインショップをやってみようか?」とあなたの上司があなたに声をかけてきたらどうでしょうか。
今までは実店舗でお客様に対面販売を行っていた企業が、インターネット上にお店を持つにはどうすればよいのか…
企業のEC担当者の立場で「ECサイトの作り方」を解説していきます。
この記事でわかること
- 自分にあったECサイトの構築方法
- ECサイトを制作するための基礎知識
- ECサイトを運営するための基礎知識
- ECサイトの構築手順
- ECサイトを構築する際のポイント
ECサイトの構築方法
ひとことにECサイトといっても、構築方法はさまざまです。
ここでは構築方法の種類、それぞれの特徴やどんな人におすすめなのかを解説していきます。
構築方法の種類
構築方法の種類は大きく分けて2つあります。
ショッピングモール型 | インターネット上におけるショッピングモールのようなもので、多種多様なショップが出店しているECサイトのことを指します。 代表的なもの:マーケットプレイス型(Amazon) / テナント型(楽天市場、Yahoo!ショッピング) |
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自社ECサイト | インターネット上における路面店のようなもので、自社で独自ドメインを取得し、ネットショップを運営するサイトのことを言います。 代表的なもの:ASP/クラウドEC/パッケージ/フルスクラッチ |
さらに、自社ECサイトの構築方法は複数の種類に分かれます。
自社ECサイトの代表例を費用や開設までの期間、メリットデメリットなどで比較してみました。
自社ECサイト構築方法の比較表
※スクロールできます
代表サービス | 初期費用(初) 月額費用(月) | メリットデメリット | |
ASP | BASE(無料)、MakeShop・カラーミーショップ(有料) | 【初】 無料~数万円 【月】 無料~数万円 |
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クラウドEC | ebisumart | 【初】 50万円程度~数百万円 【月】 5万円程度~数百万円 |
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パッケージ | EC-CUBE、ecbeing | 【初】 500万円~ (※オープンソースであれば無料) 【月】 10万円程度~ |
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フルスクラッチ | なし | 【初】 数千万円~ 【月】 数十万円~ |
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構築方法の種類についてさらに詳しく知りたいという方はこちらの記事をご覧ください。
【ECサイト開設「自社EC」と「モール型」どちらが良い?】の記事を見る
目的別比較表
低コストで手軽に始めたい | 費用を抑えつつオリジナルに近いデザインにしたい。 | 大量アクセスに対応したい | 豊富な機能を付けたい | 100%オリジナルで作りたい | |
ASP(無料) | ◎ | ○ | ✕ | ✕ | ✕ |
ASP(有料) | △ | ◎ | △ | ✕ | ✕ |
クラウドEC | ✕ | △ | ◎ | △ | ✕ |
パッケージ | ✕ | ✕ | ◎ | ◎ | ✕ |
フルスクラッチ | ✕ | ✕ | ◎ | ◎ | ◎ |
ECサイト構築に活用できる補助金があります
IT導入補助金やものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金など、一定の条件を満たすとECサイト制作にも活用できる補助金がございます。
構想次第では、事業再構築補助金も検討できます。
補助金は非常にお得な制度で使わないのは勿体無いです。
うまくいってる企業の多くはしっかりと補助金活用をしています。
興味がある方、気になっている方はお気軽にご相談いただければと思います。
ECサイト制作の基礎知識
ECサイト運営に必須のページ
ユーザーにとって安心なECサイトを運営をしていくために、法律上表記することが義務づけられているものがあります。
作成方法には、テンプレートを活用する・同業他社のページを参考にする・法律の専門家に依頼するなどの方法があります。
また利用する構築方法(ASPなど)によっては、そのページを作成するためのフォームが用意されていることもあります。
■特定商取引法に基づく表記
「特定商取引法」は、消費者を守るための法律です。
ECサイトを運営する際にはどのような商品を取り扱う場合であっても「特定商取引法」に基づいた表記を必ず掲載しなくてはなりません。
販売するものなどにより多少内容は変わりますがどの事業も共通して表記しなければならない項目として、 会社名と責任者、所在地、連絡先、料金、支払いや返品・交換の条件などがあります。
消費者庁のサイトに詳しく書かれていますのでECサイトを制作する際にはご確認ください。
■プライバシーポリシー
個人情報の取り扱いの方針のことです。 「個人情報保護法」により、個人情報の取得時にはユーザーから情報の取り扱いについて同意をとるか、取り扱い方針を公表することが義務付けられています。
しかし、取得時に毎回「取得してもいいですか?」と訪ねるのは現実的ではないため、多くの企業ではプライバシーポリシーページを作成しておくことで対応しています。
表記する項目には、個人情報の定義・取得方法・利用目的・管理方法・漏洩に対する対策・第三者への提供について・管理責任者などがあります。
ECサイトの機能
ECサイトに必要な機能は大きく分けて「ユーザーに直接関係する機能(フロントエンド)」と「スムーズなサイト運営が可能になる機能(バックエンド)」があります。
ユーザー、運営側どちらにとっても使いやすいサイトにするために必要な機能を選びましょう。
フロントエンド機能
商品検索 機能 | ECサイト内の商品を検索する機能です。 商品名やキーワードはもちろん、カテゴリや価格帯などお客様のニーズにあった絞り込み機能があれば利便性がアップします。 |
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マイページ 機能 | 会員登録を行ったお客様の閲覧履歴、購入履歴などを管理できる機能です。 |
カート 機能 | お客様が購入したい商品をまとめるために必要な機能です。 カートに入れたあと、購入までの導線をわかりやすく設計することも大切です。 |
セキュリティ 機能 | ECサイトでは、ユーザーの氏名や住所を登録するためセキュリティ機能は非常に重要です。 最低限のセキュリティとして、顧客情報を暗号化するSSL化は必須です。 |
お気に入り 機能 | お客様が気に入った商品をお気に入りに登録できる機能です。 気になる商品があったけれどどの商品かわからなくなって買いそびれる、ということを防ぎ、購入率の向上が期待できます。 |
レコメンド 機能 | 閲覧履歴や購入履歴などのデータをもとに、おすすめ商品を表示させる機能です。 |
レビュー 機能 | 購入者の感想が投稿できる機能です。 実際の商品が見られないためレビューを参考にするお客様も多く、売り上げに関わることもあります。 投稿するだけでなく、レビューそのものに「参考になった」のような評価をつけられるようにすることもあります。 |
問合せ 機能 | お客様からの問い合わせを受け付けるための機能です。 問い合わせフォームを設置しておくことでお客様の手間やストレスを軽減させることができます。 |
FAQページ | お客様が疑問に感じやすいことをあらかじめ「よくある質問」として設置しておきます。 ECサイトにおいては、以下のような内容が一般的です。 商品について、会員登録について、配送・送料について、決済について、キャンセル・返品についてetc… |
ポイント 機能 | 購入金額に応じてポイントを付与する機能です。 リピーター獲得を目指すのであれば検討しておきたい機能です。 |
商品ランキング 機能 | 人気商品をランキング形式で表示する機能です。 人気順だけでなく、「ロングセラー商品」など独自のランキングを設けることでユニークなサイトになるかもしれません。 |
バックエンド機能
受注管理 機能 | 注文・入金・配送など、商品の流れを正確かつスムーズに把握・処理するための機能です。 ECサイト運営においてもっとも重要な機能です。 外部へ発送を委託する場合は連携のしやすさも重要です。 |
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在庫管理 機能 | 自社が抱える在庫を管理する機能です。 自社で在庫を管理するのか、外部に委託するのかで必要な機能が変わります。 外部に委託する場合は連携のしやすさも重要です。 |
売上管理 機能 | 売り上げを管理する機能です。 受注件数や販売点数、売上高などを一括でレポート表示できるような機能があれば業務効率がアップします。 |
コンテンツ管理 機能 | 商品画面だけでは伝わりにくい情報を発信したり、新商品や季節商品の案内など自由な使い方が可能になる機能です。 |
キャンペーン・ セール管理 機能 | サイト内で開催するキャンペーンやセールを管理するための機能です。 どのキャンペーンが効果的だったのかの分析をして今後の販売戦略に活かすことが可能です。 |
問合せ管理 機能 | お客様からの問い合わせを一元的に管理し、迅速・的確に対応するための機能です。 可能な限り素早い対応ができるような把握しやすい機能にしましょう。 |
その他の機能
ソーシャルログイン 機能 | SNSアカウントを利用してECサイトにログインできる機能です。 会員登録をソーシャルログイン対応にしておくことで、お客様が普段使っているSNSでのアカウント情報を利用してログインできるようになり、登録時の離脱を防ぐことができます。 |
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メール配信 機能 | 商品の注文に関するお知らせやメールマガジンの配信など、さまざまな使い方ができる機能です。 |
チャット 機能 | お問合せフォームを利用せず、オペレーターとリアルタイムに会話ができる機能です。 従来のお問い合わせフォームのように、アドレス・件名・問い合わせ内容を打ち込む手間なく簡単に問合せが可能になります。 定型文を自動で返信してくれる「チャットボット」を利用すればより効率的に対応できます。 |
アクセス解析 機能 | お客様の年齢や性別、アクセス時間などを把握する機能です。 解析結果を利用してマーケティングに役立てることができ、ECサイトの成長のためには重要な機能です。 |
ブログ 機能 | お客様のファン獲得やよりカジュアルな情報提供に効果的です。 親近感や好感などを得やすく、ブログをきっかけにファン獲得へつながることもあります。 |
友達紹介 機能 | 既存のお客様が新規のお客様へ紹介することでクーポンやポイントなどをもらえる機能です。 紹介した人・された人両者に特典を贈呈することでより多くの人を紹介してもらうことが期待できます。 |
機能は必要なものだけを選びましょう
沢山の機能がありますが、全てが必須なわけではありません。
導入する理由を考えずにあれもこれも導入すると管理しきれず、ユーザーにとっても使いづらいものになる恐れがあります。
その機能を何のために導入するのか、その機能をどう活かすのかを検討したうえで本当に必要な機能を選びましょう。
ECサイト運営の基礎知識
ECサイトはオープンしたらそれで終わりではありません。運営の方法も重要です。
ここでは、ECサイト運営業務には何があるのかを解説していきます。
ECサイトの運営業務は、「マーケティング業務」と「フルフィルメント業務」の2つに分けられます。
マーケティング業務
■商品企画
ECサイトで利益を出すためには、商品が売れることが大前提となります。
需要やトレンドをリサーチして売れる商品の企画をします。
■ECサイト管理
ECサイトへの商品登録、情報更新といったサイト運営に関わる一切の管理業務です。
クリスマスなど季節ごとのイベントや特集ページのコンテンツ作成も含まれます。
また、アクセス解析やSEO対策といった集客やマーケティングに関わる業務も行います。
サイト管理の仕事とは、自社のECサイトを集客力のあるものに育てるための業務と言えるでしょう。
■仕入れ
事前に立てた販売計画に基づき、商品の仕入れや製造をおこないます。
■プロモーション
ECサイトの場合はWEBマーケティングによる広告がメインになります。
- リスティング広告(Googleショッピング広告を含む)
- SEO対策・コンテンツマーケティング
- アフィリエイトプログラムへの参加
- ディスプレイ広告やリマーケティング広告(DSP等)
- 記事広告
- メールマガジン
- SNS広告(YOUTUBE、インスタ、Facebook、Twitter、tiktok)
この中で最も即効性があるのがリスティング広告です。
リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジン(Yahoo!やGoogleなど)で検索した際に、そのキーワードに連動して表示される広告のことです。
即効性はありますが、費用がかかってしまいます。
即効性はありませんが、中長期的に集客するのであればSEO対策・コンテンツマーケティング(ブログ等)がおすすめです。 いかにユーザーの悩み・質問に寄り添ったコンテンツを発信できるか。 この視点を持って商品ページの強化だけでなく、ユーザーを飽きさせない情報コンテンツを発信してサイトを充実させることがポイントです。
フルフィルメント業務
フルフィルメントとは、お客様が商品を注文してから手元に届くまでの業務全般のことを指します。
■受注処理
お客様が商品を購入した後、最初に発生するバックエンド業務になります。
現在の注文状況をお知らせするメールの送信、在庫の引き当て作業、出荷指示などがこれにあたります。
■在庫管理
商品を必要な時に必要な量を必要な場所へ供給できるように、在庫品自体と在庫に関連する情報を管理することです。
自社の水準に合わせて適切な在庫数や在庫回転率をキープできるように在庫状況の把握や入出荷の調整を行います。
多くの商品を取り扱っていたり、複数店舗の展開をしている場合は在庫の管理が難しくなってくるため、システムの導入などを考える必要があります。
■梱包や発送などの出荷
倉庫から商品を取り出し集めるピッキング作業、その商品を梱包して配送業者に引き渡す業務のことです。
■アフターサービス
クレーム対応や問合せ対応、レビュー投稿を促すメールの配信、次回購入につなげるためのクーポン配信など、信頼度や満足度を上げるために重要な業務です。
運営業務を委託する
ECサイトを運営するには、様々な業務が必要だということがわかりました。
これらの業務を全て自社で行うのは、人員・スキル・費用が多大に必要となります。
そこで、フルフィルメント業務の全てまたは一部を外部委託することができるサービスがあります。
サービスを利用することにより、自社の負担を減らしつつ高品質なサービスをお客様に提供することができ、かつ自社が本当に力をいれたい商品開発などに力を入れることが可能になります。
外部委託することを指す用語として、「アウトソーシング」や「BPO」があります。
外部に委託するという意味では同じですが、委託の範囲や期間などに違いがあります。
アウトソーシング | BPO | |
期間 | 一時的 (繁忙期のみなど) | 継続的 |
業務範囲 | すでに確立されている業務の一部 →問い合わせ対応のみ、商品登録のみなど単一的で作業的な業務 | まだ確立しきれていない業務の企画・設計から実施まで『業務の全て』 →業務プロセスの効率化や品質向上といったサービスを含めて委託 |
目的 | 業務の効率化 | 経営という広い視野での課題解決 |
さらに提供する事業者によっては、越境EC(国境を越えて取引を行うこと)の代行ができたり、複数ECチャネルを一元管理できるプラットフォームを活用できたりするため、自社に合った事業者・サービスを見極めることが重要です。
サービスが多岐にわたるため、自社に合うサービスがわからないということもあるでしょう。
弊社では、丁寧なヒアリングでご要望に合うサービスのご提案もいたしますのでお気軽にご相談ください。
ECサイトの構築手順
ECサイトの構築手順を確認しましょう。
ひとことに構築手順といっても、利用する構築方法ごとに細かい手順は異なります。
ここでは、どの構築方法を使ったとしても発生するであろう手順をできるだけ丁寧に解説していきます。
構築後の運用については「ECサイト運営の基礎知識」で解説していますのであわせてご覧ください。
モール型の構築手順
①出店のための申し込み
利用したいモールのwebサイトなどへ必要な情報を入力して申し込みをします。
②出店審査・利用開始
審査の結果、利用が認められれば利用を開始できます。
③諸設定・商品登録
ECサイトを運営するために必要な設定や準備をします。
特定商取引法に基づく表記やプライバシーポリシーの作成などを行います。
詳しくは「ECサイト運営に必須のページ」をご覧ください。
自社ECサイトの構築手順
①コンセプト定義
コンセプトとは、どんな方向性で進めていくのかという指針になる「企画の骨組み」のことです。
- なんのためにサイトを作るのか
- どんなサイトを作りたいのか
- 誰にどんな価値を提供するのか
- 競合企業と差別化したいこと
- 売上目標や利益といったECサイトの規模
など、ECサイト事業の根幹となる部分をここで決めていきます。
②要件定義
実際のサイトの中身や必要な機能を決めていきます。
■サイト要件
webサイトとしての見た目の部分を決めます。
対応デバイス(スマホメインなのか、PCメインなのか)やデザインのテイストなどを決めます。
サイト制作におけるポイントや注意点は「ECサイト制作におけるチェックポイント」をご覧ください。
■システム要件
ECサイトとして必要な機能・商品在庫管理方法・配送方法・決済方法、サイト制作のスケジュール・予算を決めます。
- ECサイトの機能
「ECサイトの機能」をご覧ください。 - 商品在庫管理方法、配送方法
配送方法とは、「自社より発送するのか」「外部に発送委託するのか」などのことです。 商品の保管場所や、梱包、発送は誰がするのかなど受注後の動き方を考えたうえで決めましょう。 - 決済方法
ユーザーによって利用したい決済方法が違うため複数用意しておくと良いでしょう。
クレジットカード決済、銀行振込、代金引換、後払い、外部ID(〇〇Payなど)、QRコード決済(PayPayなど)などがあります。
また、決済代行会社を利用するという手段もあります。
決済代行会社と契約することで、各決済機関との直接取引をする必要がなくなり、複数の決済方法を導入しやすくなります。
決済代行会社の選び方の記事がございます。ぜひこちらも参考にしてください。
③構築方法選定
①・②をもとに実現可能な構築方法を選定します。
特にシステム要件を満たすのかどうかはきちんとチェックした上で決めないとあとから実は実装できなかった…となりかねません。
また、自分たちだけで実現が難しいと思った場合は必要に応じて制作会社に依頼をします。
構築方法を決める際のポイントを「ECサイト制作におけるチェックポイント」で解説しています。構築方法を決める際にはぜひご覧ください。
④ドメインを決める
ドメインとは、インターネットにおける住所のことです。
当サイトを例にあげると、https://www.serendec.co.jp/の太字部分を指します。
ドメイン名は、短く、覚えやすいもの(ECサイトのショップ名など)を意識して決めましょう。
⑤設計や開発など
いよいよデザインや設計、開発に入ります。
設計や開発の手順は、ASPなどを利用して制作する場合と、制作会社に依頼をしてイチから制作する場合で変わります。
■ASPなどで制作する場合
- 自社サイトの目的に合わせたテンプレートやテーマを選定
- 必要に応じて可能な範囲でカスタマイズ
- ページ設定(「ECサイト運営に必須のページ」参照)・商品登録
■イチから制作する場合
- サーバーの用意
- サイトマップ・ワイヤーフレーム作成
- デザイン・コーディング
- ページ設定(「ECサイト運営に必須のページ」参照)・商品登録・自動返信メールの設定など
⑥テスト
トップページからカートまで問題なく到達できるか。表示崩れや漏れがないか、注文完了までスムーズに動くかというサイトの動きの確認や、受注から発送までの流れを確認します。
⑦トレーニング
お問合せへの対応やトラブルが起こった時の対応など、ECサイトを運営するために必要な教育や研修などを行います。
⑧リリース
全ての準備が整ったらECサイトをオープンします。
オープンの前には、告知や広告の手配も行います。
⑩運営・保守
サイトがオープンしたら、いよいよ運営業務に入ります。
運営業務については「ECサイト運営の基礎知識」で解説していますのでご覧ください。
また、定期的なシステムの改修などの保守業務も行います。
ECサイト制作におけるチェックポイント
サイト制作前
- ECサイトへの具体的な集客方法は決まっているか
ECサイトをリリースする前に、具体的な集客方法と必要な費用について計算しておきましょう。
集客方法については、「ECサイト運営の基礎知識」のプロモーションで解説しています。 - 販売方法や配送方法は決まっているか
食品を取り扱う場合:常温、冷蔵、冷凍それぞれにどのように対応するか、一括注文がきたときはどうするか
大型の商品を取り扱う場合:配送先がエレベーターのない2階以上のマンションだったらどうするかetc…
売り物と受け渡し方法をよく考えて、場合によってはECカートシステムの大幅なカスタマイズが必要になることや配送時や出荷時の手間がかかることを視野に入れましょう。 - スケジュールに余裕はあるか
リリースまでの最短期間と現実的な期間を設定します。甘く見積もるとリリース延期に繋がり、企業として大きな損失になる可能性もあるため詳細なスケジュールを組みましょう。
サイト制作
■構築方法選定
- 管理画面は見やすいか
複数人でECサイトを管理する場合は全員が使いやすいものを選びましょう。 - 登録できる商品の数は充分か
- 要件定義で洗い出した機能に対応しているか
- コストバランスはちょうどいいか
コストを最小限まで削減した結果、注文数が多くなったためにスタッフにかかる負担が大きくなりすぎることがあります。
コンセプト定義で決めた事業戦略と照らし合わせて慎重に構築方法を選び、費用対効果や業務効率化のためにも、割くべきところには費用をかけましょう。 - 改善しやすいサイトになっているか
ECサイトオープン後は定期的にサイト分析をしながら改善していくことで使いやすいECサイトにしていく必要があります。 - セキュリティ対策は万全か
ASPやクラウドECであれば常に最新のシステムに自動アップデートされますが、パッケージやフルスクラッチの場合はセキュリティ対策を万全にしておかなければなりません。
■デザイン・ユーザビリティ
- お客様の動線を考えられているか
ECサイトの目的は、商品を売ることです。目指すべきはおしゃれなデザインではなく、ユーザー目線で使い勝手の良いデザインとなります。
購入までのお客様の動線(サイトを見る→商品を探す→商品をカートに入れる→購入する)を考え、迷わないデザインになっているかを考えましょう。 - 商品検索はしやすいか
- 商品の比較はしやすいか
ECサイトは写真が多めで、視覚的に情報を伝えられるかどうかが重要です。
背景がごちゃごちゃしていると、商品画像が強調されず見づらくなってしまうケースがあるため、サイトの背景はできるだけシンプルにしましょう。 - サイトは回遊しやすいか
回遊しやすいと多くの商品に触れてもらえる機会を増やすことができるため、本来お客様が購入しようとしていた商品以外にも購入を促すことが可能です。
関連商品などを掲載し、回遊性を高める工夫をしましょう。 - 注文までスムーズに行けるか
- 決済方法はお客様(ターゲット)に合っているか
サイト運営
■商品登録
- 商品がわかりやすく魅力的にみえるか
写真の枚数や大きさ、アングルなどでわかりやすく魅力的に見せましょう。 - 商品情報に抜けや漏れはないか
寸法や重量、材質など基本的な情報が記載されているか確認しましょう。 - 一覧になった時に統一性はあるか
トリミングや色味、明るさをそろえて統一感を出しましょう。 - 表示速度は遅くないか
見た目のクオリティを落とさない範囲でのデータ圧縮をしましょう。
画像をアップロードすれば無料で圧縮してくれるサイトもあります - SEOを意識した商品名や説明文になっているか
ユーザーのニーズに応える情報や、ユーザーが困っていることを解決する答えは何かを考えましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では、ECサイトを運営するために必要な知識やECサイトの構築手順について解説いたしました。
弊社では、ECサイト制作においてASP選定やサイトデザイン、CMS構築、基本的なSEO対策までをワンストップサービスでご提供しております。
ECサイト運営についても、ご要望に合わせた最適なサービスのご提案が可能です。
ECサイトは立ち上げて終わりではありません。売上を上げてからが始まりです。
ECサイト運営の経験もあるwebディレクターが、売上増加のための施策やweb集客、プロモーション、戦略立案などをご提案しECサイト運営を総合的にサポートいたします。
IT導入補助金やものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、など補助金のご提案も出来ます。
お気軽にご相談ください。